傷だらけの悪魔 大瀬戸翠編(40~45話) 感想

約 7 分


大瀬戸翠編(40~45話) 感想

大瀬戸翠編 登場人物

大瀬戸 翠・・・現在は高校の教師ですが「大瀬戸翠編」では大卒1年目の新人OL 先輩社員から理不尽な虐めを受けます

新田君・・・翠の先輩の男性社員、役職は主任。仕事はできて「彼がいないと困る」レベルで会社には必要とされているが、性格に問題があって気に入らない新入社員は虐めてやめさせてしまう。

二階堂静枝・・・翠の勤める会社の近くのお弁当屋のパートのおばちゃん、実はお金持ちの奥様でたまたま駅で気分が悪くなって倒れたところを翠が助けてあげたのが縁で仲良くなる。

大瀬戸翠①(40話) あらすじ

「大瀬戸翠編」は主人公葛西舞の担任の先生の過去編にあたります。

ほぼ本編に関係なくて、ここだけ独立したような物語です。

 

物語はOL1年生の翠ちゃんが、化粧品会社の事務として初出勤、社員のみなさんに挨拶をしているところからはじまります。

翠ちゃん曰く「内定はここだけ、つまり私には他に選択肢がなかった」とのこと。

 

先輩社員への挨拶の場で、「よろしくね大瀬戸さん」と優しく声をかけてくれた、イケメン主任の新田君に頬を染めてときめく翠。

その後課長補佐(係長)の女性社員に「事務でも年間30万円の営業目標がある」ことを告げられ「説明会と話違うじゃん」と心の中でつぶやく。

新田君は営業に出る前に「大瀬戸さん頑張ってね」と声をかけてくれてから出かけた。

新田君が出かけると、すかさず若手の女性社員数人に人気の無い給湯室へ呼び出され「新田君にだけは気をつけなさい」と忠告を受ける。

新田君

大瀬戸翠②(41話) あらすじ

先輩社員たちの忠告の内容は

  • 新田君は気に入らない相手は徹底的に虐めてやめさせてしまうような人だから気をつけなさい
  • 去年の新卒の子も新田君のせいで辞めた
  • 新田君は仕事ができるから上司は助けてくれない

忠告を受けた翠は心の中で

「新田さんカッコイイじゃん」

と思う。

翠ちゃんの心理は

  • 本人のいないところで人の悪口を言う女性先輩社員の方が不快
  • 根っからの悪い人なんかいない(と思っていた)

それから新田君は事務を見下してるような言動はあるけど、仕事が忙しそうで大変そうにも見えるし

実際に結果を出している姿を見て尊敬した。

他の先輩女性社員が新田君と距離を置くので、その分自分(翠ちゃん)と関わることが多く、そして普通に優しく接してくれた。

 

場面は変わって休日に出かけるために駅のホームで電車を待っていた翠の後ろでおばあちゃんが倒れてしまい、助けてあげてお話をして少しいい気分になっていたら

おばあちゃんは会社の近所のお弁当さん屋さんのパートさんだった。

大瀬戸翠③(42話) あらすじ

おばあちゃんは「あなたの会社の化粧品、理由があって買うのをやめてたんだけど、あなたからならいいわよ、商品自体は好きだったし」と化粧品を購入してくれた。

初の成果に新田君も喜んでくれるが「二階堂静枝」という契約者名を見た途端に不機嫌になってしまう。

先輩女性社員が言うには

  • 二階堂静枝さんは新田君の大口のお客さんだった

「大瀬戸さんまずいことしたかもよ?」

 

その日から新田君の態度が大きく変わった。

新田君「おい、お前(パソコンの)タイピングうるせーんだよ、俺がいる時にやるな、どうせ俺がいない時はペチャクチャ喋りながらだらだらやってるくせにアピールすんな、

忙しく出歩いてる営業を不快にさせんじゃねーよ」

他の先輩女性社員たちは何も言ってくれない。

嫌味、嫌がらせは続き、お弁当屋のおばあちゃんに新田君と何があったのか聞きに行ってみると

「娘の交通事故の相手がとても怖い人たちで、その相手の中に新田君がいた」ということだった。

おばあちゃん「あなたの同僚を悪く言ってごめんなさいね、けど気をつけなさい 悪意をもって人を傷つけようと動く人は表面を取り繕うのがとても上手だわ」

 

その後、会社で新田君の営業に同行して勉強して来るように命じられる。

新田君は態度を変えて「大瀬戸さんごめんね、最近ぎくしゃくしてたじゃん?仲直りしよう」と言ってくれる。

大瀬戸翠(OL時代)

大瀬戸翠④(45話)

顧客との信頼の厚い新田君との同行は楽しく終わった。

帰社後、翠がカバンに入れておいたはずの顧客データファイルが紛失していることに気づく。

翠がコンビニに寄った時に、新田君にカバンを見ておいてもらった時以外に紛失しようが無い。

これをキッカケに翠は係長の信用を失ってしまい「しばらく大人しくしておいて」と言われてしまう。

 

その後、仕事のためにパソコンを立ち上げようとすると

新田君「係長が大人しくしとけって言っただろ、お前にさせる仕事はないんだよ、人の邪魔にならないようにただ息を殺して、気配を消して、存在しないかのようにただ座っていろ」

 

翠(モノローグ)「初めに(女性社員たちが)忠告してくれたのは こうなっても助けないという意味があったのだろう」

トイレで一人涙を流す翠。

大瀬戸翠⑤(44話) あらすじ

新田君が近くにいるだけで息ができなくなってきた翠。

翠(モノローグ)「繰り返される嫌味と非難 無視を決め込む同僚たち すごく苦しい ・・・私がおかしいのかな?フォローしてくれる人もいないから自信がなくなる こんな状況になったのは自分が無能だからではないか?」

このままでは会社を辞めるしかなくなると悟り、新田君と一度話あってみようと決心する。

しかし胸が苦しく息も途切れる。

「道徳」という言葉を使ったことで新田君に揚げ足をとられる。

「道徳ってのは互いに尊重し尊敬しあってるという前提があるんだよ、お前俺に尊敬されてると思う?」

「お前自分が人に尊敬される価値があると思う?」

「お前のことなんて誰も必要としてないんだよ」

 

「もうだめだ」と悟って会社をやめる翠

お前のことなど誰も必要としてないんだよ

大瀬戸翠⑥(45話) あらすじ

会社を辞めて2カ月後、父親からの勧めで高校の非常勤講師の募集に応募することになり

やる気も無かったのに採用される。

高校へ赴任の挨拶に行き、帰ろうとしたところ男子生徒につかまって国語の質問を受けたので答えてあげると

男子生徒に「お姉さんが来るの楽しみにしてる」と言われて号泣してしまう。

 

舞台は現在の高校に戻り

翠(モノローグ)「学校は私の大切な場所、人に必要とされること、価値があるとされること それは生きていいんだと思える根拠や自信につながる たった一人でいる葛西さんは 今どんなにつらいだろうか?」

大瀬戸翠編 感想

とってもいい先生になりそうな過去編でしたが「葛西さんを贔屓することなどしない」というあたりまえの話もこの後描かれていきます。

「特定の生徒を贔屓しない」「経験が浅いゆえにやることが雑」「新田君みたいな人(詩乃)がクラスに紛れてることに気づいてないだけじゃなくて、OL当時の係長同様に異常者(詩乃)を信用している」

と、まあ、舞的にはよくない先生ですね、異常者がクラスに混ざってるなんて考える先生がいたらそれも問題ですが(笑)

 

新田君はとても面白いキャラクターで

「悪い人なんていないよ」と信じている翠ちゃんの心のお花畑を荒らすためだけに登場したように感じます。

新田君を信じたところで救われないし、先輩女性社員のようにただ関わらないようにしてるのが賢明なのでしょう。

はたして詩乃はここまでの異常者なのか?その判断でもこの漫画の感想は変わってきそうです。

詩乃は「激しい虐めを受けたから異常な復讐心を持ってしまった」のか

「生まれつきの異常者がたまたま虐められていて、その近くに舞が配置されていた」のか

 

現在の映画や小説などのトレンドで言えば「生まれつきの異常者が、たまたま虐められていて、それを理由に暴走を始めた」という可能性が高いかなと思います。

新田君と詩乃はおそらく「似たようなキャラクター」なのだと思います。



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